考察:ストームヴィル城地下にある異形の怪物は何者か?






ストームヴィル城の地下の底。

そこには異形の怪物の亡骸のようなものがある。

初めて私がそれを見たとき、とても怖くなったことを覚えている。

あの異形は何者なのか?

いや、何者なのかはわかる。

だがなぜいないはずのストームヴィル城地下にいるのか。

それはずっと私にとって謎だった。

だが死王子の座にたどり着き、そこを探索した今の私にはもうその謎が解けたように思う。


まずあれが何者か?

あれはデミゴッド最初の死者である黄金のゴッドウィン、それの死にきれず、穢れきった死に顔だ。

そのことは大樹根の樹の洞で見つけたタリスマン、死王子の業瘡が物語っている。

死王子の業瘡 

生臭く膿んだ人面の業瘡

抗死耐性を大きく高める

その顔の主は、死王子であるという

デミゴッド最初の死者たる黄金の貴公子の

死にきれず、穢れきった死に顔であるという 


だが同時にストームヴィル城地下で見つけたタリスマン、 死王子の瘡には以下のような記憶も残っている。

生臭く膿んだ人面の瘡

抗死耐性を高める

その顔の主は、死王子であるという

彼は、かつてゴッドウィンと呼ばれ

デミゴッド最初の死者として、王都の地下深く

黄金樹の根元に埋葬されたという


事実、黄金樹の根元、フィアが眠る地には、同じような姿をした怪物が根から現れていた。


これはおそらく黄金樹の根元に還樹されたゴッドウィンが、魂のみの死であったため死にきれず、肉体が死の穢れをうけて変質してしまった姿なのだろう。

ラニの肉体とゴッドウィンの魂が死んだため、二つ合わせてデミゴッドが死んだと扱われた。つまりラニの魂が生きているように、ゴッドウィンの肉体もまだ生きているはずだ。

瘡とはそもそもなにか? それはできもの、はれものなど、皮膚病の総称。また、傷の治りぎわにできるかさぶたを指す。

この場合で言うと後者、傷の治りぎわにできるかさぶたのことを指しているのだろう。

そう、ゴッドウィンの肉体はまだ死んでいない故に、肉体の傷は治り続けているはずなのだ。

つまりこれは肉体の傷が治る際にできているかさぶたで、傷が完全に癒えて肉体が回復したとき、その本当の姿を露にするのだろうと思う。


これでこの化け物が何者かはわかった。

では、なぜ黄金樹の根元に埋められたゴッドウィンがストームヴィル城地下にもいるのか?

ここからは推測になるが、黄金のゴッドウィンは黄金の一族のはじまりで、リムグレイブを現在治めていたゴドリックはそのゴッドウィンの子孫であり、同じ黄金の一族だ。

ゴドリックはゴッドウィンが死に、ゴドフロアが捕らえられ、現在黄金の一族の当主になっているのだと思われる。

ゴッドウィンはたしかに黄金樹の根元に埋められているが、その親族である黄金の一族にはゴッドウィンの遺品と呼ぶべき肉体の一部が預けられているのではないだろうか?

それは遺髪かもしれないし、もしくはもっと直接的な体の一部かもしれない。

何かはわからないが、それならストームヴィル城地下に同じようにゴッドウィンの肉体のかさぶたができている理由がわかる。

黄金の一族が受け取ったゴッドウィンの遺品があのような異形の姿に変貌してしまって、あの怪物はストームヴィル城地下に現れたのだ。


まとめよう。

  • 黄金樹の根元とストームヴィル城地下にある怪物は、共にゴッドウィンの肉体が変貌した存在である。
  • ゴッドウィンの肉体はいまだ死んでおらず治り続けていて、その治り際にできたかさぶたがあの異形の怪物だ。
  • そしてその異形の怪物がゴッドウィンが埋められた黄金樹の根元だけでなくストームヴィル城地下にもある理由は、黄金の一族に黄金のゴッドウィンの遺品が預けられており、その遺品が変貌した姿があのような怪物になってしまったためであると考えられる。


では、なぜ死の穢れに触れることでデミゴッドの死体があのような姿に変貌してしまったのか?

それについてはまた違う機会に述べようと思う。







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