考察:滅ぼされた都から生まれた復讐者 永遠の女王マリカの生まれた日 前編
前回、私は【画像に隠された謎を紐解く ミケラ編】で、この画像に映っている金髪の人物はミケラだと語った。
しかし、この人物には、もう一人該当する人物がいる。
それは、永遠の女王マリカその人だ。
これから、マリカであると考える根拠と、その場合どういう物語になるのかの予想について、語っていこう。
前編である本稿では、画像の金髪の人物がマリカであると考える根拠まで。
後編で、マリカであった場合どういう物語になるのかを語っていきたいと思う。
マリカの根拠1
この人物がマリカだと考える根拠は三つある。
一つ目は黄金樹と思われる樹の周りに、王都がないことだ。
以前の稿ではミケラの精神世界だ、と言ったが、もっと順当な説がある。
それは、まだ王都が築かれる前の時代の場合だ。
王都が築かれる前ならば、黄金樹の前に王都がなくて当然である。
この場合、この画像の時代は私の編纂している歴史年表に照らし合わせると、黄金樹の時代の始まり~巨人戦争の終わりあたりまでのどこかということになる。
2. 黄金樹の時代の始まり
- 大いなる意志は黄金の流星とともに一匹の獣を狭間に送り、それがエルデンリングになった
- 稀人マリカ、狭間の外から狭間の地にやってくる
- エルデンリングが女王マリカを神人に選び、女王マリカが神となる。この時、狭間の地のすべてが黄金樹の敵であった
- 戦士ゴッドフレイ、王となるを誓い、女王マリカに祝福される
3. 巨人戦争
- マリカとゴッドフレイ、黄金樹を焼く火の巨人たちに戦争を挑む。巨人戦争勃発
- トロルたち、巨人を裏切り、黄金樹に与す。彼らは味方として黄金剣を与えられた。知性をなくした現代においてなお、金の被膜の剝げ落ちた、みすぼらしい剣を、それでも肌身離さず背負っている
- 火の巨人が破れ、小さい巨人が滅びの火の永遠の番人としてマリカに呪われる。巨人戦争終結
- 滅びの火の僧兵たち、黄金樹を焼く巨人の火の監視者となる
この時代にはミケラは到底生まれておらず、マリカしかいないはずだ。
マリカの根拠2
二つ目は、金髪の人物の容姿そのものだ。
綺麗で長い、編み込んだ金髪に、頭飾り。
女性的な後ろ姿……
マリカを幼く、少女のころにまで戻すと、きっとこのような姿になるだろう。
この場合ミケラも似ているのは当然だ。
だって、マリカはミケラの母親なのだから。
もし遥か過去、黄金樹が生まれ、王都が築かれる前だとするならば、彼女がいまだ少女の時代であることも納得できる。
永遠の女王と呼ばれるようになる前、大いなる意志に、見出される前の少女時代のマリカ。
そう考えることができる。
マリカの根拠3
三つ目は彼女が霊馬トレントに乗っていることだ。
かつてトレントに対して、ラニはこのように言っていた。
…はじめまして、褪せ人よ私は魔女、レナ霊馬を駆る、褪せ人がいるときいてな少し探していたのだが…どうやら、お前のことらしいお前は、喚んでいるのだろう?トレントという名の霊馬を霊馬を喚んでいる…ああ、よい答えだお前に、預かりものがあってなトレントの古い主が、私に託したものだ>『霊喚びの鈴』『はぐれ狼の遺灰』それは、霊喚びの鈴でな黄金樹に還ることのなかった遺灰から、霊を喚ぶことができるそして霊たちは、一時お前を主とし、かつての戦いを思い出すのだ…まあ、お前の好きに使うがよい
トレントの古い主。
おそらくそれがトレントに乗っているこの金髪の人物だろう。
そしてこの人物は霊喚びの鈴をラニに託していた。
霊を喚ぶ道具である霊喚びの鈴。
この霊喚びの技術は元々はおそらく永遠の都由来のものだ。
霊を強化する霊姿の墓すずらん、特にその大輪がすべて永遠の都からとれることから、この技術は永遠の都由来と考えていいだろう。
地下墓地に咲く白い花霊姿が寄り添う、大粒の一輪名前付きの遺灰を+10に強化できる古来、大輪は英霊を慰めるとされ最も偉大な死に手向けられるやがて神話となるように
そして、以前私は「永遠の都と黒き刃、稀人の関係。永遠の女王マリカの故郷について」の稿で、こう語った。
- 永遠の都の住人はみな女性
- 黒き刃はみな女性で、永遠の都の末裔であり、稀人であった
- これらのことから、かつて永遠の都に稀人は住んでいたと考えられる
- 永遠の都を築いたのも稀人で、永遠を生きる存在が統べる都だから、永遠の都と言われたのではないだろうか?
- そして稀人であった女王マリカもまた、永遠の都の住人であったのではないだろうか?
マリカの故郷は永遠の都で、霊喚びの鈴は永遠の都由来の技術。
そして、鍛冶師ヒューグの言葉だ。
彼はかつてこう言っていた。
…あんたが連れてきた、あの娘…心折れ、もう武器を振るうことはあるまいがあれには、調霊の才があるぞずっと昔、見たことがあるあれはそういう瞳の色だ…あの娘と少し話したんだやはり、調霊の才があったからな知る限りを伝えておいた…昔、世話になった人が調霊師でなせめてもの恩返しだあんたも、疑って悪かった…おお貴女、お許しくだされ、お許しくだされまだ、足りませぬ。神には、届きませぬけれどきっと、必ずや、貴女の願いを…お許しくだされ、女王マリカ……儂の武器で、神を殺してくれそれが儂の、生きたすべてそして、女王マリカとの誓約なのだそしてどうかあの娘を、気にかけてやってくれ
ヒューグはかつて、調霊師である人に世話になっていた。
ローデリカと同じ瞳の色をした人と。
そして彼は女王マリカに誓約をした。
必ず神を殺す武器を創ると、それが自分の生きたすべてだと。
彼が世話になった調霊師の人とは、女王マリカなのではないか?
そして調霊師だから霊喚びの鈴を持っていて、その技術は永遠の都で学んだ。
そして画像のように、トレントの古い主でもあった。
そう考えると、すべてのつじつまが合う。
ミケラに、調霊の技術も、トレントとの縁もまったく結びつかないが、マリカならばすべてが結びつくのだ。
まとめ
- 画像の金髪の女性は永遠の女王マリカ
- そう思う根拠は三つ
- 黄金樹の周りに王都がないのは王都が築かれる前の古い時代だからで、その時に生きているのはマリカ
- 金髪の人物とマリカの容姿が完全に一致している
- トレントの古い主で調霊の鈴の持ち主であることから、永遠の都の出身でヒューグと縁が深い、マリカの可能性が高い
- ミケラより、圧倒的にマリカのほうが情報のペースが噛み合う
どうだっただろうか?
長くなってしまったので、前編はこの金髪の女性がマリカであると思う根拠について語らせてもらった。
個人的には、これらの根拠からミケラよりマリカのほうが可能性が高いのではないかと思っている。
それに、おそらく何百年も前からエルデンリングを壊す計画を重ねていただろうマリカの始まりがどういったものだったのか。
黄金樹の影、暗い歴史、血に塗れていただろう始まりの時代を見てみたい。
私はそう思っている。
次回、後編はマリカだった場合どういう物語になるのか。
この物語の背景はどういったものなのか。
それらについて語っていきたいと思う。
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