考察:ミケラの目的。裏切りの黄金とミケラの聖樹。おぞましき接ぎ木の儀式
ミケラはなぜ影の地に向かったのだろうか?
神人ミケラ
マレニアの兄であり、デミゴッドでもある彼は、同じ神人でありデミゴッドでもあるラニと立場が非常に似ている
ラニもまた、神人でありデミゴットでもあるからだ
そのラニは死のルーンで自らの肉体を殺し、魂のみになることで神人という肉体の縛りを棄て、黄金律以外の律を手に入れた
ミケラも同じく律を手に入れるために、影の地に向かったのだろう
その黄金の身体も、力も、宿命も、全てを棄てて
だが、なぜ影の地に向かう必要があったのか?
ラニと同じことをするならば、黄金の身体と、力と、宿命を棄てたことによって律を手に入れることができるだろうに
でも、そうはせずに、影の地に向かった
ならば、影の地にあるはずだ
ミケラが向かわざるを得なかった、そんな理由がその地に
今回の考察では、ミケラがなぜ影の地に向かう必要があったのかを、ミケラの目的も含めて考察しようと思う
無垢なる黄金
まず、ミケラのこれまでの行動と、それから推察できる目的をおさらいしていこう
ミケラの目的を推察できる材料はいくつかある
例えば祈祷、ラダゴンの光輪
黄金律原理主義の祈祷のひとつ
父ラダゴンの、幼きミケラへの返礼
黄金の光輪を生じ、それを拡げ周囲を攻撃する
タメ使用で、攻撃の範囲が大きくなる
しかし、幼きミケラは原理主義を捨てた
それが、マレニアの宿痾に無力だったから
無垢なる黄金、そのはじまりである
ミケラは幼いころに黄金律原理主義を捨てた
なぜか?
それはマレニアの持つ宿痾、朱い腐敗の力に黄金律原理主義の力が無力だったから
おそらく、ミケラは幼いころにマレニアの朱い腐敗の呪いを黄金律の力でどうにかできないかと足掻いたのだろう
だが、それはうまくいかなかった
ミケラの聖樹の広場にはある男女の石像がある
片腕を失った女性と、それに縋りつく少年の石像
おそらくこれは、マレニアとミケラだ
マレニアの右腕は根元から欠けていて、とても痛々しい
義手もつけていないこの姿は、おそらくマレニアが朱い腐敗に侵されて右腕が欠けてしまった時の姿なのだろう
右腕がない妹に縋りつくミケラと、それを残った左腕で優しく抱きしめるマレニア
朱い腐敗にどんどん蝕まれていく妹と、それを止めることのできない無力な自分
おそらくこれはミケラが自分の無力さを痛感して無垢なる黄金となったはじまり、原点の瞬間なのだろう
だからこそ、聖樹の真ん中の広場にこの石像は置いてあるのだろう
自分の無力さを忘れないために
ミケラの聖樹
黄金律原理主義の力に見切りをつけ、マレニアを救う力を求めたミケラ
その彼が求めた力は、完全に新しい、自分だけの律だったのだろう
聖樹に仕えるものたちの装備には、以下のような記憶が遺っている
聖冠の鉄兜
聖樹に仕える雑兵たちの装備
名も無き者、弱き者をこそ
ミケラは祝福する
聖樹騎士の鎧
聖樹に仕える騎士たちの胴鎧
左胸には、聖樹の紋章が描かれている
ミケラの血を受けた、聖なる芽生えの若木
だがそれは、遂に黄金樹とはならなかった
聖樹紋の大盾
無垢金の聖樹が描かれた、金属の大盾
ミケラの聖樹に仕えた騎士たちの得物
しかし、聖樹は醜く育ち
美しい聖樹は見果てぬ幻想となった
名も無き者、弱き者たちのために、ミケラは黄金樹の代わりとなる聖樹を作ろうとした
しかし、それは失敗に終わった
聖樹は醜く育ち、ついには黄金樹にはならなかった
なぜラニたちのような律だけではなく、新しい黄金樹をも作ろうとしたのかは色々理由が考えられる
自分が考える理由は、おそらく、既存の黄金樹を基点にした律では足りなかったのだろうと思う
他の律は、あくまで黄金樹の根元で、黄金樹の神であるマリカの身体に律を掲げることで新しい律としている
なので、結局どれも黄金律の延長線のものだ
今ある黄金樹と、神であるマリカを使って敷く律に過ぎない
でも、それではマレニアの持つ朱い腐敗の宿痾を解くには足りないのだと思う
だからミケラは律だけでなく、その律を掲げる土台となる黄金樹そのものも自分の力で生み出そうとしたのだろう
だけど、それは失敗に終わった
力が足りなかったのか、ギデオンが語っていたように聖樹に宿る前にモーグに攫われてしまったのがよくなかったのか、理由は分からない
ただ分かるのは、ミケラはそんな風に失敗してなお、あきらめなかったのだろう
だから、封印されている影の地に向かった
全てを棄てて
原初の黄金樹
黄金の一族
黄金樹に刻まれた接ぎ木のゴドリックの追憶弱き男は、おぞましい接ぎに力を求めた兵士たちよ。いつかまた、共に帰らん黄金の麓、我らの故郷に
古い儀仗を模した細身の直剣卓越した剣士は、これを二刀で用いる黄金の一族の末裔たちは没落の後、古きに力と縁を求めたのだ
ミケラの目的
最初の王、ゴッドフレイに仕えた坩堝の騎士たちの兜斧飾りは、騎士オルドビスとその部下たちの象徴である原初の黄金樹、生命の坩堝の力を宿し坩堝の諸相の祈祷を強化する
古い時代、人の身体に生じたという
諸相の混ざった鱗のタリスマン
致命の一撃のダメージを軽減する
それは、生命の原初たる坩堝の名残である
部分的な先祖返りであり、古くは神聖視されたが
文明の後には穢れとして扱われた
緋色の琥珀が嵌めこまれたメダリオン
HPの最大値を上昇させる
琥珀とは、黄金樹の古い雫であり
最初のエルデの王、ゴッドフレイの時代に
特別な宝石として扱われた
それは生命の原始的な力を宿している
原初の黄金樹は生命の原初たる坩堝であり、生命の原始的な力を宿している
この力があれば、マレニアも救うことができるはずだ
ミケラは、きっとそう考えたのだろう
まとめ
- ミケラは妹であるマレニアを救うために、黄金律に見切りをつけて自分だけの律を目指した
- そしてそのために、今の黄金樹に変わる新しいミケラの聖樹を作ろうとした
- しかし聖樹は醜く育ち、美しい聖樹は見果てぬ幻想となった
- それでもミケラは諦めず、影の地にある原初の黄金樹に目をつけた
- 今の黄金樹が接ぎ木によって成立したように、ミケラの聖樹も原初の黄金樹を接ぎ木することによって黄金樹になるのではないかと
- ミケラは原初の黄金樹を使って、マレニアを救える力らを持ったミケラの聖樹を完成させるため、影の地に向かった
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