考察:「ミケラに縁がある」という言葉の謎

 





昔、レアルカリア南門の橋にいる指呼びのお婆さんからこう言われたことがある。


…あんた、ミケラ様に縁がある

殺戮、殺戮、殺戮…、けれど百耳の坊はそれを得ず

あんたがそれを、大壺からかっさらうのさ

ひひっ、ひひひっ…

ざまあみろ、ざまあみろさね…


言われた当初は、ミケラ様と縁・・・? という感じで疑問だったのだが、しろがね村でのアルバス老との出会い。そしてしろがねのラティナとの聖樹への旅を通してあの言葉が何を言っていたのかを理解できた。


上の言葉を私なりに意訳すると以下のようになる。


あなたはミケラのいる聖樹に導く秘割符を巡る出来事にかかわるだろう

百耳のギデオンがしろがね村を殺戮して回ったけど、彼は聖樹の秘割符を得られなかった

あなたが聖樹の秘割符を、アルバス老が擬態している大壺から手に入れるんだよ

ざまあみろ


解説

なぜこのような意訳になったかを解説しよう。

まずおばあさんの言った文章では「それ」という単語が二つ出てくる。

一つは百耳の坊が得られなかった「それ」。

もう一つは大壺がかっさらった「それ」だ。

まずここでいう百耳の坊とは百智卿ギデオンだ。

彼は無数の目と耳が散りばめられた鎧を着ており、ネフェリの言葉からおそらくしろがね村の殺戮を行った人物であり、異名に百の文字を持つ。

ほぼ間違いなく彼だろう。


また大壺はしろがね村のアルバス老だろう。

彼は殺戮されたしろがね村に隠れていて、その時に擬態していた姿は大きな壺だったからだ。


では百智卿ギデオンが手に入れようとしたが手に入れられず、しろがね村のアルバス老から私が手に入れられたものとは何か?

それは聖樹の秘割符だ。


聖樹の秘割符

聖樹の描かれた割符のメダル

その左側の半分

2つの割符を合わせ、掲げることで

ロルドの大昇降機を起動し

隠された秘路へ至ることができる

すなわち、これは秘割符であり

ミケラの聖樹の地への導きである


つまりここでいう「それ」は聖樹の秘割符ということになる。


また、「それ」は指示語だ。

なので、文中の「それ」より前に指示語が指す言葉があるはずだ。

ではそれはなにか?

百耳の話の一つ前の行にある、「ミケラ様に縁がある」だろう。それしか指すものが文中にないし、それで文の意味も通る。

言い換えると「ミケラとの縁」だ。

つまり、聖樹の秘割符 = 「それ」 = 「ミケラとの縁」ということになる。


これらを踏まえて、最初の文章に当てはめると以下のようになる。

…あんた、ミケラ様のいる場所に繋がる聖樹の秘割符に縁がある

殺戮、殺戮、殺戮…、けれど百耳の坊は聖樹の秘割符を得ず

あんたが聖樹の秘割符を、大壺からかっさらうのさ

ひひっ、ひひひっ…

ざまあみろ、ざまあみろさね…


そしてこれをさらに意訳すると、最初に書いた以下の文になる。

あなたはミケラのいる聖樹に導く秘割符を巡る出来事にかかわるだろう

百耳のギデオンがしろがね村を殺戮して回ったけど、彼は聖樹の秘割符を得られなかった

あなたが聖樹の秘割符を、アルバス老が擬態している大壺から手に入れるんだよ

ざまあみろ


つまり、あのおばあさんの言っていたミケラ様への縁とは、ミケラのいる聖樹につながる聖樹の秘割符だったのだ。

私の知らないご先祖様の新たな歴史が!? とか少し心が躍ったけど、そんなことはなかった。


まとめ

以上をまとめると以下のようになる。
  • レアルカリア南門にいる指読みの婆から言われた「ミケラとの縁」とはミケラがいる聖樹につながる聖樹の秘割符
  • 百耳の坊は百智卿ギデオン、大壺はアルバス老を表している
  • 言われた言葉を意訳すると以下のようになる
    • 百智卿ギデオンはしろがね村を殺戮して聖樹への秘割符を探したが見つからず、秘割符を持っていたアルバス老から秘割符を手に入れるのはあなただろう。そしてその秘割符はあなたをミケラのいる聖樹に導くだろう





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