考察:魔術の源流。アズールとルーサットが見た光景とは何か?




 アズールとルーサット。

それは魔術の源流たる、二人の魔術師だ。

彼らは遥か昔、源流を垣間見たという。

そして源流から魔術を見出した。

では、彼らが見た源流とは何なのだろうか?

それが今回の考察のテーマだ。



彗星アズールと滅びの流星

伝説の魔術、彗星アズールには以下のようにある。
源流の魔術師の一人、アズールの魔術
「伝説の魔術」のひとつ
輝石の故郷とされる、遥かな星空
その奔流たる、極大の彗星を放つ
長押ししている間、それは放たれ続ける
アズールの垣間見た源流は、暗黒であった
彼はその深淵に心奪われ、また恐怖したという


アズールの垣間見た源流は、暗黒であった。


そして伝説の魔術、滅びの流星には以下のようにある。

源流の魔術師の一人、ルーサットの魔術

「伝説の魔術」のひとつ

対象に向かって飛ぶ、十二の暗い流星を放つ

足を止めずに使用することができ

タメ使用で強化される

ルーサットの垣間見た源流は

偉大なる星団、その終焉の瞬間であった

その時、彼の全ても壊れてしまった


 ルーサットの垣間見た源流は、偉大なる星団、その終焉の瞬間であった。


彗星アズール。

暗黒、遥かな星空から放たれる、極大の彗星。

遥かな星空にある暗黒から堕ちてゆく、星の子ども。


滅びの流星。

星団の終焉、暗い流星。

星団の終焉に流れる、12個の暗い星々。


何か結びつくものはないだろうか?

私は一つある。


それは永遠の都を滅ぼした存在。

二体いる、異界からの来訪者。

暗黒の落とし子、アステール。

暗黒の星々、アステール。



なぜか二体いて、名前の異なる、遥かな星空から現れた存在。

これらアステールこそが、二つの魔術のモチーフだったのではないだろうか?

このアステールは、なぜ名前が違うのかずっと疑問だったのだが、それぞれが違う源流から産まれたものであったならば、説明がつく。

アズールは暗黒の落とし子アステールから魔術を見出し、ルーサットは暗黒の星々アステールから魔術を見出したのではないだろうか?

かつて、セレン先生はこのように語っていた。

我が弟子よ、お前に頼みがある

最初の輝石魔術師は、もう一人いる。ルーサット師だ

アズール師と同じように学院を追われ、どこかに幽閉されている

我が弟子よ、ルーサット師を探してくれぬか

この輝石鍵があれば、師を閉じ込める障壁を超えられるはずだ

(サリアの封印鍵入手)

輝石魔術の源流を復興するために、必要なのだ

星の子に、もっとも近づいたその体がな…


 源流の復興に必要なのが、星の子にもっとも近づいたルーサットの体……

この星の子こそが、アステールなのではないだろうか?

アステールの頭の中をよく見ると、このように蒼と碧の混ざった水晶の塊が入っている。

これは、アズールやルーサットの頭に入っている水晶と同じ色だ


ルーサットが星の子にもっとも近づいたというのは、このことを指すのだろう。

だから、アステールに最も近づいたルーサットの体が、源流の復興に必要だった。

垣間見た源流

またその場合、彼らが垣間見た源流とは、アステールが永遠の都を滅ぼしたときの光景だろう。

暗黒の落とし子の追憶には、以下のような記憶が遺っている。

黄金樹に刻まれた

暗黒の落とし子、アステールの追憶

指読みにより、主の力を得ることができる

また、使用により莫大なルーンを得ることもできる

遥か彼方、光の無い暗黒で生まれた星の異形

それはかつて、永遠の都を滅ぼし

彼らから空を奪った、悪意ある流星である

アステールが彼らが絶望するほどに力を揮った時は、その時を置いて他にない。


さらに、伝説の魔術:創星雨には以下のような記憶が遺っている。

かつて古い星見が見出した、最古の源流魔術

「伝説の魔術」のひとつ

空に暗黒の星雲を呼び

しばらくの間、凄まじい星雨を降らせる

足を止めずに使用することができ

タメ使用で強化される

それは、輝石の魔術のはじまりとされる

星見の垣間見た源流は、現実となり

この地に、星の琥珀が降り注いだのだ


これは最古の、輝石の魔術のはじまりとされる魔術だ。

ここで言われている星見の垣間見た源流とは、アズールやルーサットが見た源流のことだろう。

源流を見た存在がそもそも彼らぐらいしかいないからだ。


そして垣間見た源流が現実となったということは、彼らが垣間見た時は、星の琥珀が降り注ぐより前ということになる

元来星見とは、星を見ることで、運命を、未来を予測する技術だ。

彼らは星見として、未来の光景を垣間見たのではないだろうか?

そしてそれが現実になったとき、狭間の地に星の琥珀、創星雨が降り注いだ。

それは偉大なる星団、その終焉の瞬間。

そして暗黒…

魔術:永遠の暗黒には以下のような記録が残されている。

魔術街サリアの禁断の魔術

暗黒を生じ、魔術や祈祷を引き寄せる

足を止めずに使用できる

それは、永遠の都の失われた魔術であり

その滅びをもたらした、絶望であったという


暗黒とは、永遠の都に滅びをもたらした、絶望であった。

そして、永遠の都を滅ぼしたのは、アステールだ。


つまり、永遠の都を滅ぼしたのは、アステールであり、暗黒だ。

そしてアズールが垣間見た源流とは、その暗黒だった。

このことから、アステール=暗黒=源流という式が導き出せる。


源流とは何か

しかし、源流がそのままアステールというわけではないだろう。

なぜなら、アズールやルーサットが垣間見た源流は星団の終焉であり、その落とし子でも星々でもないからだ。

では源流とは何か?

私は、アステールを産みだした天体現象こそが源流なのではないかと思う。

そしてその天体現象こそが星団の終焉にして暗黒。

星の終わりに現れる、大いなる黒点。

ブラックホール。

魔術も祈祷も光すらも飲み込む、光無き永遠の暗黒。

故に暗黒の落とし子、故に暗黒の星々。

そしてこれならば、アステールとその幼体と思われる生き物が、狭間の地の各地に存在することも説明がつく。


アズールとルーサットが垣間見た源流とは、この二体のアステールや他の星獣などを産みだした天体現象だった。

そしてそれは、未来でアステールが二つの永遠の都を滅ぼす光景でもあった。

そう考えると、なぜアステールは二体で名前が違うのか、いつ彼らは源流を垣間見たのか、なぜ彼らの魔術は彗星と流星なのか、という説明がつく。

彼らは暗黒が生み出した、暗黒の落とし子という彗星と、暗黒の星々という流星を見て、そこに魔術を見出したのだ。



まとめ

まとめよう。
  • 魔術師アズールは源流を垣間見て、彗星の魔術を見出した
  • 魔術師ルーサットは源流を垣間見て、流星の魔術を見出した
  • 彼らが出会った源流とは、暗黒の落とし子と暗黒の星々、二体のアステールを産みだした天体現象である
  • 永遠の都を滅ぼすアステールとそれらを産みだした暗黒を彼らは垣間見て、そして絶望した
  • それこそが輝石魔術の始まりにして、星の琥珀が降り注いだ日
  • 永遠の都が暗黒とその落とし子によって滅ぼされた、彼らが星読みとして垣間見た、絶望である

二つのアステールの名前がなぜ異なるのかが疑問だったのだが、それぞれが暗黒から産まれた違う現象ならば納得ができる。
そして創星雨などの魔術に残る記録についても同様に。
おそらくこれらは、すべて永遠の都が滅んだときのことについて語られている。
この永遠の都が滅んだ日こそが、陰謀の夜に並ぶ、狭間の地の歴史におけるターニングポイントだ。

星。
それはカーリア王家にとってとても大事な存在だ。
そしてそれはカーリア王家の前身である、永遠の都にとっても同じだろう。
星を従えた黒き月……
かつて永遠の都が見上げた、砕かれ、消えたかの存在と、創星雨、そして永遠の都が滅んだ日。
おそらく、これらはすべて繋がっている。
次はこの考察からつながる考察。
【永遠の都が滅んだ日。黒い月の終末について】を語りたいと思う。

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