図鑑:ユビムシの謎

 


ユビムシ。

それがあの気色悪い怪物の名だ。

この11本指の怪物は、狭間の地の至るとことに存在する。

私が確認しただけでも、巨人の山嶺、王都、火山、カーリアの城館に存在する。

狭間の地全域に生息する謎生物だ。


ユビムシには、前述したように11本の指がある。

真正面から見ると以下のような絵になる。


分かりにくいが、真ん中に指輪のついた指が一本、その両側に指が五本ずつあり、全部で11本の指を持つ。


この指を持つ化け物、見覚えはないだろうか?

おそらくほとんどの褪せ人には見覚えがあると思う。

そう、二本指と三本指だ。

あれらにそっくりである。

違うのは指の本数だけ。

二本でも三本でもなく、十一本ある。


さて、ではこの怪物はなんなのだろうか?

それを考えるのに、重要な武器がある。

槌:指輪指だ。


この武器には以下の記憶が遺っている。

重い指輪を幾つもつけた、大指の槌

ユビムシの祖から、切り取られたとされる

それは、古い冒涜の遺産であり

まだ生を残し、僅かに生温かい


この指は、明らかに十一本指の化け物と同じ指だ。

このことから、この化け物はユビムシ、という名前であることがわかる。


また、古い冒涜の遺産、ともある。

冒涜というと真っ先に思い浮かぶものは冒涜の君主ライカードが行った冒涜だが、おそらくこれはもっと古いものだろう。

ユビムシがライカードが冒涜を行った火山だけでなく、狭間の地全域に生息しているからだ。

これらのことから、遥か昔に冒涜を何者かが行った結果、この異形の化け物は生まれたことがわかる。


さらにこの化け物には小型版も存在する。

これも、狭間の地全域に生息している。

この怪物が狭間の地全域に生息していること、そしてその幼体のような怪物もいることから、信じがたいが、この怪物は単体生殖か分裂かをすることによって数を増やしているであろうことが予測できる。


明らかに不自然なこの化け物、どこの産物なのかが気になるところだ。

指輪についている紋様からどの文明産のものかわかったりしないだろうか。

冒涜とは何か、について考える上でも貴重な存在であるし、今後も調査していきたい。



コメント

  1. ユビムシが似ているもの…それは2本指以上に冒涜の君主ライカードその人の手と思います。
    ライカードが大蛇から剣を引き抜く際に観察される手、指の本数こそ違えど非常に似た印象を受けます。

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    1. なるほど。
      ライカードの手は思いつきませんでした。
      ただライカードさん、古いと言われる時代にはまだ生まれていない気もするんですよね……

      削除

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