図鑑:王族の幽鬼の謎
王族の幽鬼という生き物をご存知だろうか?
こんなのだ。
私の知る限り、最も厄介な生き物の一つだ。
毒を吐いてきたり、
地下にもぐったり、
馬鹿みたいな威力の連続攻撃をしかけてきたり、
そんな生き物だ。
この生き物は各地に存在している。
王家領にも、日陰城にも、サリアの隠し洞窟にも、そして、ここ、聖樹にも。
どこでも生息している生き物のように見えるが、だがこれの名前を思い出してほしい。
この生き物の名前は、王族の幽鬼。
そう、王族なのだ。
ではどこの王族なのか?
どこがこんなはた迷惑な生き物を解き放ったのか?
気になるだろう。
少なくとも私は気になる。
で、どこの馬鹿が解き放ったのかだが、私はカーリア王家だと思っている。
理由は二つある。
一つはこの幽鬼はカーリア王家の王家領で閉じ込められていたからだ。
王家の名を冠した生き物が、王家領で閉じ込められているのだ。
普通に考えれば、その場所、カーリア王家の王族と考えるのが自然だろう。
もう一つは、この王族の幽鬼に似た生き物が、リエーニエの湖に点在していることだ。
あの鈴をちりんちりん、って鳴らす生き物。
どう見ても、この二つは同種の生き物だろう。
そして、下位種とみられる生き物はリエーニエに生息しているのだ。
そう考えると、上位種もリエーニエに生息していたのではないか? と考えるのは妥当な考えに思える。
よって、私はこの王族の幽鬼をカーリア王家の亡霊だと認定する。
まったく、あんなはた迷惑な生き物を野放しにするなんて。
責任をもって回収してほしい。
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