考察:永遠の都から続く系譜。二つの魔術の都、サリア魔術街とカーリア王家の源流について




永遠の都。

それはかつて繫栄し、今は地下深くに滅んだ都市の名前だ。

しかし、永遠の都の影響はいまだに狭間の地に強く根付いている。

今まで私は【永遠の都はいつ滅んだのか?】の稿で永遠の都の滅んだ時期を、【考察:暗黒の落とし子アステールはなぜ二体いるのか? 永遠の都を滅ぼしたものについて】の稿で永遠の都を滅ぼしたものは誰かについて語った。

永遠の都は大いなる意志によって、黄金の流星の飛来と共に滅ぼされた。

本稿では、その滅んだ永遠の都が現代にどう繋がっているかについて語りたいと思う。



永遠の都ノクローンとノクステラ

永遠の都は三つ存在する。
以下の地図に記した三か所に。


地図1 永遠の都を記した地図

このうち名も無き永遠の都は完全に滅亡していて、残骸しか残っていないため、残り二つのノクローンとノクステラに焦点を合わせる。
ノクローンはケイリッド地下に存在していて、ノクステラはリエーニエ地下に存在している。
そしてそれぞれの地上には永遠の都の系譜を受け継ぐ存在がいる。
ノクローンにはサリア魔術街、ノクステラにはカーリア王家だ。
なぜそれぞれの存在が永遠の都を受け継いでいると考えたのか、語っていこう。


ノクローンとサリア魔術街

ノクローンはわかりやすい。

サリアの魔術の一つ、夜巫女の霧には以下のようにある。

魔術街サリアの、夜の魔術のひとつ

前方に、命を蝕む銀の霧を生じ

術者を含め、触れる者にダメージを与える

足を止めずに使用できる

サリアの地下には

永遠の都、ノクローンが眠っている

これは、その巫女の魔術であるという


サリアの地下にある永遠の都、ノクローンの巫女の魔術をサリアが受け継いでいることがわかる。

また【椅子廟の模様の謎。永遠の都と大いなる意志との関係で語ったように、サリアにある椅子廟は永遠の都にある椅子廟と同じものだ。

魔術と椅子廟を受け継ぐことから、ノクローンの生き残りが魔術街サリアを作ったのだろう、ということがわかる。


ノクステラとカーリア王家

ノクローンとサリア魔術街の関係に比べて、ノクステラとカーリア王家の関係は少しわかりづらい。
だが根拠は二つある。
一つは傀儡の技術。
遺灰、夜巫女と剣士の傀儡には以下のようにある。
永遠の都で作られた古い傀儡
夜巫女と剣士の霊体を召喚する
自ら望んで傀儡となった二人の姉妹
冷たい血の流れる異人種であり
流体の武器を振るう


この記述から、傀儡の技術は永遠の都発祥のものだとわかる。

そして現代のカーリア王家にも傀儡の技術を持つ存在、魔術教授セルブスと召使いのピディがいる。

これだけだと傀儡の技術を持つ永遠の都の末裔がたまたまカーリア王家に所属しただけだという可能性もあるが、根拠はもう一つある。

それは魔術を使う際の紋章だ。


永遠の都に住んでいたと思われる泥人たちの魔術、神託の大シャボン玉の使用時に現れる紋章は図1のものだ。


図1 神託の大シャボン玉


それに対してカーリア王家の魔術の輝剣を使用した際に出る紋章は以下の図2だ。



横に並べて比較したものが以下の図3になる。
図3 二つの紋章の比較 

左が神託の大シャボン玉で、右が魔術の輝剣だ。
交差しているのが杖と杖から杖と剣に変わっているということはあるが、非常に似ていることがわかる。

以上の二つの根拠から、ノクステラの末裔がカーリア王家を作ったのではないかと私は考えている。



まとめ

まとめよう。
  • 狭間の地にはノクローンとノクステラ、二つの永遠の都がある
  • 夜巫女の霧の記述と椅子廟から、ノクローンの末裔がサリアの魔術街を築いた
  • 傀儡の技術と魔術の紋章から、ノクステラの末裔がカーリア王家を築いた
  • 現代に存在する二つの魔術の都は永遠の都から続く系譜なのである

ラニの目的を考察するために、永遠の都から続く系譜の考察は必要不可欠だった。
私は彼女の意志は、彼女だけのものではなく、もっと深い、遥かな昔から綿々と続いてきた執念のようなものが突き動かした結果だと思っている。
そのために、まずカーリア王家は永遠の都から続く系譜であるということを考察として固めたかった。
次回はこの考察をもとに、ラニの出会った暗い月とは何か、について考察したいと思っている。

コメント

  1.  考察おつかれさまです。
     魔法陣の類似点、興味深いですね。
     シャボンの魔法陣に椅子廟の模様があるとは前から思っていたのですが、ばってんの方からも考察ができるとはびっくりです。

    私も個人的な考察でラニの思惑を探っていて、暗月が何であるかひとつの考えに至ったのですが、ルーナさんがどうお考えか楽しみです

    返信削除
    返信
    1. 感想ありがとうございます。
      興味深いですよね。
      色んな魔法陣があってエルデンリングは楽しいです。
      ラニの思惑については、考えがまとまるまでお待ちください……

      削除
  2. 典礼街オルディナのある台座にも椅子廟の模様がありますよ

    返信削除
    返信
    1. ありがとうございます。
      へー、典礼街にもあるんですね。
      しろがねは永遠の都が作ったと考えると当然な気もしますが、やっぱりあのエルデの獣の似姿は永遠の都にとって重要だったんですね

      削除
  3. 魔術の紋章についてですが、カーリア王家の剣と杖は結晶人の魔術の紋章と同じでした。泥人の杖と杖はサリアの夜の魔術の紋章と同じです。考察のネタになれば。

    返信削除
    返信
    1. サリアのほうは杖と杖が交差してるんですね。
      それは知りませんでした。
      ありがとうございます。

      削除

コメントを投稿

人気の投稿

連絡フォーム

名前

メール *

メッセージ *