考察:黄金樹の役割とエルデンリングの表す真の意味。狭間の地の収穫者、大いなる意志
黄金樹はエルデンリングによって生まれた。
そしてかつて私は、「黄金樹はエルデンリングの具象である」という言葉を聞いたことがある。
具象とは「物が実際にそなえている形。はっきりした姿・形を備えていること。」ということを意味する。
つまり黄金樹とは、エルデンリングがはっきりとした姿・形をなしたもの、ということになる。
では黄金樹のどういう要素がエルデンリングがはっきりとした姿・形をなしたものなのか。
この考えを進めることによって、エルデンリングとはどういうものなのか、そして大いなる意志の目的は何なのか、というところまで考えられるのではないだろうか?
よって、本稿では、黄金樹とエルデンリングの関係。エルデンリングの表す真の意味。そして大いなる意志の目的ついて考察していきたい。
黄金樹とエルデンリングの関係
【黄金律とは何か? 運命の死を取り除くことで完成した祝福の循環システム 】の稿で、私は以下のように述べた。
黄金律とは、輪廻転生を通さないことによる、黄金樹からの祝福を黄金樹を通して循環させる永久機関のシステムである。
黄金律は死に生きる者を許さない。なぜなら死者の持つ祝福もまた、黄金樹のものだからだ。
そして黄金樹とは、死者からエネルギーを吸収し、そのエネルギーを祝福という形で変換し狭間の地に分け与え、そしてその祝福をまた死者から吸収するという媒介であり変換器であり、黄金律の根幹を維持する装置である。
こうして、黄金樹を中心とした祝福の循環システムは永遠となり、黄金律ははじまった。
黄金樹とは、死者からエネルギーを吸収し、そのエネルギーを祝福という形で変換し狭間の地に分け与え、そしてその祝福をまた死者から吸収するという媒介であり変換器であり、祝福の循環システムである黄金律の根幹を維持する装置である。
これが黄金樹の役割であり、具体的な狭間の地における黄金樹の機能である。
黄金樹がエルデンリングがはっきりとした姿・形をなしたものなら、エルデンリングがあらわすものも、祝福の循環システムにおける黄金樹の機能、すなわち「死者からエネルギーを吸収し、そのエネルギーを祝福という形で変換し狭間の地に分け与え、そしてその祝福をまた死者から吸収するという媒介であり変換器であり吸収装置」を意味しているのではないだろうか?
下の図1を見てほしい。
これはエルデンリングだ。
図1 エルデンリング
以前考察した【エルデンリングを構成する9個の大ルーンとデミゴットたちとの関係】の稿で私はこの中心にある4つの輪を狭間の地を支配する三つの一族のデミゴッドと、エルデンリングに封じられた死のルーンだ、と語った。
大ルーンを組み合わせていくと4つの重なった輪となるからだ。
そして一番下の弧はルーンの弧の記述によると、輪の恩恵の受け皿だ。
ルーンの弧
エルデンリングが砕けた破片
使用により、装備した大ルーンの恩恵をもたらす
また、大ルーンを装備しない状態で使用しても
HPの最大値を少しだけ上昇させる
エルデンリングの下方には
輪の恩恵の受け皿、底辺の弧があるとされる
これは、その破片であろう
輪の恩恵の受け皿。これはおそらく狭間の地を意味しているのだろう。
エルデンリングの恩恵とはすなわち祝福であり、祝福の受け皿となっている場所は狭間の地だからだ。
また下の弧が狭間の地を表しているなら、上の弧はおそらく大いなる意志を表しているだろう。
祝福とは大いなる意志からの贈り物だからだ。
つまりエルデンリングは表向きには、大いなる意志から送られた祝福が狭間の地を支配するデミゴッドを通じて狭間の地にもたらされることを意味する。
だが、これだけだと今まで考察してきた黄金樹の狭間の地からのエネルギー吸収装置としての機能がない。
上から下のエネルギーの流れだけではなく、下から上のエネルギーの流れも存在しているはずである。
そう思い図1をもう一度見ると、一つおかしな部分がある。
下の図2に赤丸で示した、底辺の弧の部分である。
図2 底辺の弧を図示したエルデンリング
祝福を表す線が、狭間の地を意味する底辺の弧を突き抜けていることがわかるだろうか?
受け皿だけであるなら、突き抜けているのはおかしい。
穴の開いた受け皿からは零れていくだけだからだ。
つまりこれは受け皿だけを意味していない。
ではこれは何か?
おそらくこの突き抜けたものは根であり杭だ。
狭間の地からエネルギーを吸収するための根であり、狭間の地に黄金樹を固定するための杭を意味している。
そしてこの底辺の弧は祝福を受ける皿だけではなく、狭間の地に溜まるエネルギーそのものを表している。
エルデンリングの表す真の意味
ではここで、図3を見てほしい。
これはエルデンリングを反転させたものだ。
エネルギーの流れる方向が下から上にもあるならば、エルデンリングもまた反転して見れば、違う意味が見えてくるかもしれない。
図3 反転させたエルデンリング
この姿を見て何か連想するものはないだろうか?
私は連想した。
それは、黄金樹だ。
地面にそびえたつ、一本の黄金樹に見える。
そして、そう考えればこの図の意味もわかってくる。
大いなる意志から祝福がもたらされるのではなく、その逆。
狭間の地に溜まるエネルギーが黄金樹を通して、大いなる意志に流れ込む。
この図はそのようなエネルギーの流れを意味しているのではないか?
実際おかしいのだ。
なぜ祝福がなくなった結果、人が狂う?
祝福がなくなっただけで、動けなくなる?
元々黄金樹が狭間の地に根付く前は、狭間の地の人々は普通に暮らしていたはずだ。
事実、祖霊の民などはエルデンリングが壊れた今もなお普通に暮らしている。
なら祝福がなくなっただけなら、元の生活に戻るだけのはずだ。
だが実際は違う。
祝福がなくなるだけで人は狂い、活動できなくなっている。
なぜか?
それは、元々生きるために持っていたエネルギーが、すでに大いなる意志に奪われているからだ。
そして祝福を与えられた人々は与えられた祝福によってのみ、活動を維持できていたからだ。
私はそう考えている。
大いなる意志の目的
大いなる意志は、輸血で血を入れ替えるように、祝福で狭間の地の人々を満たし、代わりに彼らが持っていた生きるためのエネルギーを奪った。
そして狭間の地の人々を黄金樹がもたらす祝福に依存させ、黄金樹がなくては生きられないように変質させた。
黄金樹とは、外なる神、狭間の地の外からの侵略者(インベーダー)である大いなる意志のエネルギー吸収装置であり、同時にその地に生きる人々を黄金樹に依存させ、黄金樹なしでは生きられないようにするための装置である。
そして大いなる意志の目的は狭間の地の人々の守護などではなく、狭間の地に存在するエネルギーを吸収し奪うことにある。
私はそう考えている。
実際私が編纂した狭間の地の歴史年表に残る黄金樹は狭間の地に元から存在した原住民との戦いばかりだ。
大いなる意志とは決して善良な存在ではなく、狭間の地に侵略し、その地のエネルギーを奪い続ける侵略者にして外なる神。
狭間の地の収穫者。
それが大いなる意志に対する私の結論だ。
まとめ
- 黄金樹とは、死者からエネルギーを吸収し、そのエネルギーを祝福という形で変換し狭間の地に分け与え、そしてその祝福をまた死者から吸収するという媒介であり変換器であり、祝福の循環システムである黄金律の根幹を維持する装置である
- エルデンリングも黄金樹と同じものを表している
- エルデンリングは表向きは大いなる意志から祝福が狭間の地にもたらされること意味する
- しかし実際は逆で、狭間の地に溜まるエネルギーが黄金樹を通して、大いなる意志に流れ込むことを意味する
- 黄金樹とは、外なる神、狭間の地の外からの侵略者(プレデター)である大いなる意志のエネルギー吸収装置であり、同時にその地に生きる人々を黄金樹に依存させ、黄金樹なしでは生きられないようにするための装置
- そして大いなる意志の目的は狭間の地の人々の守護なのではなく、狭間の地に存在するエネルギーを吸収し奪うことにある
非常に腑に落ちる点が多くて関心しました。
返信削除前に書いたラニの考察もこれを見て結構矛盾点に気づけたのでありがたいです。
力の方向からすると大いなる意志って上の方にいるんですかね…
神授塔の考察も拝見して電波的な考えなら上にいた方が効率良さそうですね。
感想ありがとうございます。
削除エルデンリングを反転させたら黄金樹に見える、という話を筋の通った形でようやく使えて、自分は大変満足しました。
一瞬満足して燃え尽きそうになってしまったぐらいに。
自分はエルデンリングの上から下はあくまで概念的なものだと思っています。
でも下よりは上の方があり得そうですね。